Amazon RDS for Oracle のよくある質問

ライセンスとサポート

Oracle 用 Amazon RDS を使用するために利用できるライセンスオプションには 2 つのタイプがあります。

Bring Your Own License (BYOL): このライセンスモデルでは、既存の Oracle Database のライセンスを使用して Amazon RDS で Oracle のデプロイを実行できます。BYOL モデルの DB インスタンスを実行するには、DB インスタンスのクラスと実行する Oracle データベースのエディション用の適切な Oracle データベースのライセンス (Software Update License & Support 付き) を持っている必要があります。また、Oracle が定めるクラウドコンピューティング環境での Oracle データベースソフトウェアのライセンスポリシーに従う必要があります。Amazon EC2 環境における DB インスタンス、および Amazon EC2 用の Oracle のライセンスポリシーはこちらからご覧ください。

ライセンス込み:「ライセンス込み」のサービスモデルでは、個別に購入した Oracle ライセンスは必要ありません。Oracle Database ソフトウェアは、AWS サービス規約のセクション 10.3.1 に従って、お客様が使用できるように AWS からライセンスされています。「ライセンス込み」料金には、ソフトウェア、ハードウェアリソース、および Amazon RDS マネジメント機能が含まれています。

Amazon RDS は現在、下の各ライセンスモデルにおいて、以下の Oracle データベースのエディションをサポートしています。

BYOL: Standard Edition Two (SE2)、および Enterprise Edition (EE)

ライセンス込み: Standard Edition Two (SE2)

BYOL: BYOL モデルの DB インスタンスを実行するには、DB インスタンスのクラスと実行する Oracle Database エディション用の適切な Oracle Database のライセンス (Software Update License & Support あり) を持っている必要があります。また、Oracle が定めるクラウドコンピューティング環境での Oracle データベースソフトウェアのライセンスポリシーに従う必要があります。Amazon EC2 環境における DB インスタンス、および Amazon EC2 用の Oracle のライセンスポリシーはこちらからご覧ください。

ライセンス込み:「ライセンス込み」のサービスモデルでは、個別に購入した Oracle ライセンスは必要ありません。Oracle Database ソフトウェアは、AWS サービス規約のセクション 10.3.1 に従って、お客様が使用できるように AWS からライセンスされています。

BYOL: このモデルでは、アクティブな Oracle サポートアカウントを継続してご使用いただけます。Oracle Database の特定のサービスリクエストについて、直接 Oracle にお問い合わせください。アクティブな AWS Premium Support のアカウントをお持ちの場合、Amazon RDS 固有の問題については、AWS Premium Support にご連絡ください。Amazon Web Services と Oracle は、両方の組織からの援助が必要な場合のために、マルチベンダーサポートプロセスを用意しています。

ライセンス込み: このモデルでは、アクティブな AWS プレミアムサポートのアカウントをお持ちの場合、Amazon RDS と Oracle Database のいずれの特定のサービスリクエストについても、AWS プレミアムサポートに問い合わせる必要があります。

BYOL: Oracle のライセンスの条件に従って、DB インスタンスをスケールできます。

ライセンス込み: Oracle を実行している DB インスタンスは、いつでもスケールアップおよびスケールダウンでき、各 DB インスタンスクラスの当該時点で有効な時間単位の料金が適用されます。

リザーブド DB インスタンスのスケーリングの影響の詳細については、リザーブドインスタンスのページを参照してください。

BYOL: Amazon RDS for Oracle Database を使用するには、Oracle の「Software Update License & Support」が必要です。

ライセンス込み:「Software Update License」のコストは時間単位の料金に含まれており、Oracle Database のソフトウェア更新に対するアクセスが可能となります。

はい。ライセンスオプションは、AWS CLI または AWS コンソールで [Modify Instance] を選択し、[Licensing Model] ドロップダウンリストで適切なオプションを選択することで変更できます。

BYOL モデルでは、実行する予定の DB インスタンスのエディションとクラス向けに適切な未使用の Oracle ライセンスを保有している限り、Oracle ソフトウェアの SE2 エディションからエンタープライズエディションに移行できます。ただし、エンタープライズエディションから別のエディションには移行できません。エディションを変更してデータを保持するには、実行中の DB インスタンスのスナップショットを取り、そのスナップショットから希望するエディションの新しい DB インスタンスを作成する必要があります。適切な Oracle データベースのライセンスを持っていて、それを実行し続けることを希望する場合を除き、古い DB インスタンスは削除する必要があります。

データベースエンジンのバージョン

Oracle Database バージョン 12.1 以下の場合、Amazon RDS DB Engine のバージョン名は、X.Y.Z の形式となります。X = メジャーバージョン (例: 12.1)、Y = リリースレベル (例: 0.2)、Z = RDS リリースシリーズ内のバージョン番号 (例: v20) です。例えば、Oracle 用 Amazon RDS DB Engine のバージョンは 12.1.0.2.v20 のようになります。

Oracle Database バージョン 12.2 以上の場合、Amazon RDS DB Engine のバージョン名は、A.B.C.D の形式となります。A = 年次リリースバージョン系列 (例: 19.0.0.0)、B = 四半期リリースアップデート (例: ru-2020-04)、C = 四半期リリースアップデート改訂 (例: rur-2020-04)、D = RDS リリースシリーズ内のバージョン番号 (例: r1) です。例えば、Oracle 用 Amazon RDS DB Engine のバージョンは 19.0.0.0.ru-2020-04.rur-2020-04.r1 のようになります。リリースアップデート改訂は、現在 RDS では使用されていませんが、将来的に使用される場合に備えて RUR が名前に含まれています。

Oracle は、四半期ごとにサポートするメジャーバージョンのアップデートをリリースしています。12.1 以下の場合はパッチセットアップデート (PSU)、12.2 以上の場合はリリースアップデート (RU) です。これらには、重要なセキュリティアップデートと、Oracle が推奨する非セキュリティの修正が含まれています。Amazon RDS DB Engine バージョンは、ベースラインとして指定された PSU または RU で構築されており、それ以外の追加の修正が含まれている場合があります。

各バージョンに含まれるパッチの詳細なリストについては、ドキュメントにアクセスしてください。

Amazon RDS では、メジャーバージョンまたはリリースレベルが変更されると、バージョン変更がメジャーであると判断されます。例えば、12.1.0.2.v20 から 12.2.0.1.rur-2020-04.rur-2020-04.r1 へ、または 19.0.0.0.ru-2020-04.rur-2020 04.r1 から 21.0.0.0.ru-2020-04.rur-2020-04.r1 への移行は、**メジャー** バージョンアップグレードとなります。12.1.0.2.v20 から 12.1.0.2.v22 へ、または 19.0.0.0.ru 2020-04.rur-2020-04.r1 から 19.0.0.0.ru-2020-10.rur-2020-10.r1 へのバージョン変更はマイナーとみなされるでしょう。

Amazon RDS for Oracle がサポートしているメジャーバージョンの最新リストについては、ドキュメントにアクセスしてください。

Oracle の各 DB エンジンのバージョンのパッチセットの構成に関する詳細については、「Amazon RDS ユーザーガイド」をご覧ください。

はい。Amazon RDS のよくある質問をご覧ください。

Amazon RDS for Oracle がサポートしているさまざまなバージョンの情報については、Oracle Database エンジンリリースノートをご覧ください。

Oracle MDS for Amazon RDS for Oracle の詳細については、AWS アカウントチームまたは AWS Supportにお問い合わせください。 

フォーラムの記事をご覧ください。

オプションと特徴

Amazon RDS for Oracle では、Amazon RDS Multi-AZ と Oracle レプリカという 2 種類のレプリケーション技術をサポートしています。マルチ AZ 配置は、ライセンス込みのモデルと自分のライセンス使用 (BYOL) モデルの両方でサポートされています。レプリカは、自分のライセンス使用 (BYOL) モデルでのみサポートされています。Amazon RDS for Oracle では、マルチ AZ 配置により、特定の AWS リージョン内にあるデータベース (DB) インスタンスの可用性と耐久性を向上させます。また、ほとんどのユースケースにおいて、効果的な災害対策 (DR) ソリューションとなりえます。ミッションクリティカルなデータベースを運用しながら、複数の AWS リージョンを横断する DR 構成を採用することがビジネスに不可欠なお客様にとって、Oracle レプリカ機能は理想的な選択肢です。

Amazon RDS for Oracle レプリカは、Amazon RDS Multi-AZ 配置を採用している場合、無料でご利用いただけます。Amazon RDS Multi-AZ が高可用性とデータ保護を実現し、関連付けられた Oracle レプリカが読み取り専用ワークロードのスケーラビリティを提供します。さらに、Oracle レプリカは、読み取りのスケーラビリティに加え、災害対策ソリューションも提供します。

さらに、Amazon Database Migration Service (DMS)Oracle GoldenGate などの論理レプリケーションソリューションも使用できます。これらのソリューションは通常、お客様が管理し、アーカイブされた redo ログから変更を取得して、他のデータストアにレプリケートします。

Oracle Data Guard は、Oracle データベースのエンタープライズエディションで利用できる高可用性機能です。Amazon RDS では、現時点では別の同期レプリケーションテクノロジーと自動フェイルオーバー機能が Oracle DB インスタンスの Multi-AZ 配備に対して使用されています。Multi-AZ 配備は、Amazon RDS でサポートされるすべての Oracle データベースエディションでご利用いただけます。

Amazon RDS for Oracle リードレプリカは、読み取りがリージョン内とクロスリージョンのどちらで行われたとしても、プライマリの DB インスタンスと物理的スタンバイ (リードレプリカ) DB インスタンスの間で Oracle Active Data Guard を使用します。Amazon RDS for Oracle では、プライマリとリードレプリカの間で非同期の Data Guard レプリケーションを構成します。レプリカが読み取り専用モードの場合、Active Data Guard ライセンスがあることを確認してください。レプリカをマウントモードで配置する場合は、Active Data Guard のライセンスは必要ありません。Oracle DB エンジンのみがマウントされたレプリカをサポートしています。

はい。マルチ AZ 配置に必要なライセンスの数は、対応するシングル AZ 配置に必要なライセンスの 2 倍になると考えられます。これは、スタンバイ DB インスタンスの分も含まれるためです。ただし、Oracle ソフトウェア使用許諾契約書を確認のうえ、Oracle のライセンシングポリシーに従ってください。

いいえ、RAC は現在サポートされていません。

ドキュメントの「データベースの機能サポート」セクションをご覧ください。

Amazon RDS でサポートされるのは、Oracle の「推奨する ASCII データベース・キャラクタ・セット」リストにある 30 種の文字セットです。文字セットの指定は、新しいデータベースインスタンスを作成するときに行います。これは省略可能であり、デフォルトの文字セットは AL32UTF8 です。詳細については、Amazon RDS のドキュメントをご覧ください。

DB インスタンス用の Oracle Wallet とマスター暗号化キーは Amazon RDS によって管理されます。

Oracle Database は、実行する Oracle Database のエディションによって異なるいくつかの機能をサポートします。Amazon RDS が現在サポートしている Oracle の機能については、「Amazon RDS ユーザーガイド」をご覧ください。

Amazon RDS for Oracle は、R5 インスタンスタイプの拡張メモリインスタンスをサポートしています。これらのインスタンスは、低い vCPU 数を提供しますが、より大きなメモリフットプリントを備えており、お客様はワークロードのサイズを適正化し、コストを削減することができます。詳細については、Amazon RDS for Oracle でサポートされているインスタンスタイプをご覧ください。

はい。Amazon Relational Database Service (Amazon RDS) for Oracle 向けの Database Activity Streams (DAS) は、DB インスタンスで実行されたすべての監査済みステートメント (SELECT、DML、DDL、DCL、TCL) のほぼリアルタイムのストリームを提供します。監査データは統合データベース監査から収集されますが、データベースアクティビティの保存と処理はデータベース外で管理されるので、DAS のデプロイの一部として、データベース管理者は、オブジェクトでネイティブ Oracle Database 統合監査ポリシーを指定します。次に、セキュリティ管理者が Amazon RDS for Oracle DB インスタンス上で DAS を起動し、暗号化用の AWS Key Management Service (KMS) キーを提供します。データベースアクティビティは暗号化され、Amazon RDS for Oracle DB インスタンスのためにプロビジョニングされた Amazon Kinesis データストリームに非同期でプッシュされます。DAS を有効および無効にするためのアクセス許可は IAM で管理できるので、セキュリティ/コンプライアンス担当者と DBA の職務を分離することが可能です。Amazon RDS Database Activity Streams for Oracle の詳細については、ドキュメントをご覧ください。

Amazon RDS は、Oracle のクロスリージョン自動バックアップをサポートしています。この機能を有効にすると、RDS インスタンスが存在するソースリージョンで取得、保持されたスナップショットとアーカイブされた redo ログのバックアップが、自動的に第 2 リージョンにレプリケートされます。その後、RDS は選択したバックアップ保持期間に従ってスナップショットとアーカイブされたログを維持し、デスティネーションリージョンでのポイントインタイムリストア (PITR) 機能を有効にします。この機能は、他のリージョンで PITR が必要になるまでの間、コンピューティングや場合によってはライセンスコストを節約できる、コスト効率の良い DR 機能を必要とする場合に最適です。詳細については、こちらのブログ記事をご覧ください。

はい。Amazon RDS は Oracle のタイムゾーンファイルの自動アップグレードをサポートしています。この機能を有効にするには、TIMEZONE_FILE_AUTOUPGRADE オプションを追加する必要があります。詳細については、ドキュメントをご覧ください。